SHARP PC-1260/61/62 の使い方

SHARP PC-1260/61/62 に関する記事です。主にマニュアルを紛失して使い方がわからなくなった方への情報です。

このトピックでは文字が黄色のキーはSHIFTキーを押した後にキートップの文字のキーを押すことを意味しています。 例えばπSHIFT+0を意味します。



SHARP PC-1260/61/62 シリーズ諸元

SHARP PC-1260 は PC-1261 の廉価版です。PC-1262 は PC-1261 の価格改定版で、PC-1261 と PC-1262 に見た目以外の違いはありません。記事中で主に扱っているのは PC-1260 ですが、PC-1261/62 でもこのページの記事がほぼそのまま通用すると思います。PC-126x は基本的にメモリサイズの違いしかありません。

スペック

SHARP PC-1260/61/62 のスペックは以下の通りです。

機能 PC-1260 PC-1261 PC-1262
CPU SC61860 (768KHz)
RAM 4.4KB 10.4KB
液晶ディスプレイ 24桁 / 2行
(5x7 ドットマトリクス)
インターフェィス ペリフェラルポート 11ピン (2.54mm ピッチ)
バッテリー CR2032 x 2
消費電力 0.03W
本体寸法 135(W)×70(D)×9.5(H)mm
本体重量 約115g
価格 ¥29,800 ¥39,800 ¥24,800


使い方

とりあえず電池の入れ方からでしょうか?


電池の入れ方

電池はCR2032 が 2 枚必要です。裏蓋を外し、さらに電池押さえをスライドさせると電池を交換できます。バックアップ電池はありませんので、電池交換をすると RAM の内容が消えてしまいます。

電池交換直後は画面が化けたり、BUSY シンボル (インジケーター) が点灯したままの状態になっていたりするので、何もキーを押さずに計算機裏面にある ALL RESET ボタンを押してください。

今でこそ CR2032 は 100 円ショップで 3 枚 110 円で売られていたりしますけど、当時はそこそこ高かったんですよねぇ...。


電源の ON / OFF

電源の ON / OFF は本体右上のスライドスイッチで行います。

電源 ON の状態でも何もせずにしばらく放置すると勝手に電源が OFF になります (オートパワーオフ)。オートパワーオフから復帰するには、ON(BRK)を押してください。


モード切替

PC-1260 には 3 つの動作モードがあります。

モード スライドスイッチ 説明
RUN モード RUN 電卓として使ったり、プログラムの実行を行います。
PROGRAM モード PRO プログラムの入力を行います。
RESERVE モード RSV リザーブキーへの登録を行います。

モード切替は本体右上のスライドスイッチで行います。


ファイルの操作

ファイル操作は [RUN] モードで行います。

プログラムの実行

メモリ上の BASIC プログラムは RUN コマンドで実行できます。RUN コマンドの書式は以下の通りです。

RUN [{行番号 | ラベル}]

RUN コマンドは RUN モード (RUN) で実行します。プログラムモード (PRO) になっている場合にはスライドスイッチを切り替えて押して RUN モード (RUN) にする必要があります。

引数として行番号を指定すると BASIC プログラムの途中から実行する事ができます。BASIC プログラムを終了させるにはBREAK(ON) キーを押します。

データレコーダー (カセットレコーダー)

PC-126x はメモリ上のプログラムをデータレコーダー (カセットレコーダー) へ保存したり、

CSAVE ["ファイル名"][,"パスワード"]

逆に読みこんだりできます。

CLOAD ["ファイル名"]

非公開命令ですが、メモリブロックをそのままバイナリファイルとして保存したり、

CSAVEM ["ファイル名";]開始アドレス, 終了アドレス

逆に読みこんだりする事もできます。開始アドレスを省略すると CSAVEM で保存した際の開始アドレスに読み込まれます。

CLOADM ["ファイル名";][開始アドレス]

CLOAD / CSAVE 系の命令を使うには以下のいずれかの機器が必要です。

周辺機器 カセットインターフェイス カセットレコーダ プリンタ
CE-123P/129P -
CE-124 - -
CE-125(S) -
CE-126P -

CE-123P / CE-124 / CE-126P と接続して使う、データレコーダ CE-152 (コンパクトカセット) / CE-127R (マイクロカセット) もあります。


[電卓] モード

電卓として使うのであれば RUN モードにします。普通の電卓として使うキーは以下の通りです。

キー キー入力 意味 備考
09 数値 -
小数点 -
CL クリア - 表示されている値がクリアされる。エラー表示のクリアにも使う。
CA SHIFTCL クリアオール - すべての計算内容をクリアする
除算 value1 value2
乗算 value1 value2
減算 value1 value2
加算 value1 value2
Exp SHIFT+ 指数入力 - 指数入力を行う。例えば 1.2E-4 (1.2×10-4) を入力したい場合、
 
12Exp-4
 
と入力する事で 0.00012 を入力できる。
( / ) SHIFT1/
SHIFT2
演算順序指定 - 演算の順序を指定する。例えば (1+2)*3 のような場合に使う。
ENTER 計算実行 -

関数電卓のように使うにはさらに以下のキーを使います。

キー キー入力 意味 備考
DEGREE DEGREE (度) DEGREEENTER で角度の単位を度に変更。DEG のシンボルが点灯する。
RAD RAD (ラジアン) RADENTER で角度の単位をラジアンに変更。RAD のシンボルが点灯する。
GRAD GRAD (グラード) GRADENTER で角度の単位をグラードに変更。GRAD のシンボルが点灯する。
π SHIFT0 π/ pi (円周率) value π
SHIFT. √ (平方根) value
SHIFT/ 冪乗 value1 value2

次の演算子も使えます。これらの演算子は BASIC プログラム内でも使えます。

キー キー入力 意味 備考
AND AND (論理積) value1 AND value2
NOT NOT (否定) NOT value
OR OR (論理和) value1 OR value2

次の関数も使えます。これらの関数は BASIC プログラム内でも使えます。

キー キー入力 意味 備考
ABS ABS (絶対値) ABS value
ACS ACS (逆余弦: arccos) ACS value
ASN ASN (逆正弦: arcsin) ASN value
ATN ATN (逆正接: arctan) ATN value
COS COS (余弦) COS value
DEG DEG (度分秒→10進数度) DEG value
DMS DMS (10進数度→度分秒) DMS value
EXP EXP (指数) EXP value
INT INT (整数化) INT value
LOG LOG (常用対数: log10) LOG value
LN LN (自然対数: loge) LN value
RND RND (ランダム) RND value
X が負数の場合 直前に発生した乱数 (あるいは乱数列) と同じ乱数を発生させるために初期値を一定にする。
X が 0 から1 未満の場合 0 から 1 未満の乱数を発生させる。
X が1 以上の整数の場合 1 から X の値以下の乱数を発生させる。(1 ≦ RND X ≦ X)。
X が1 以上の実数の場合 1 から X の整数部に 1 を加えた値以下の乱数を発生させる。(1 ≦ RND X ≦ (INT X) + 1)
ただし、この場合は小数部の値によって乱数の発生に差が出る。
SGN SGN (符号関数) SGN value
X > 0 1
X < 0 -1
X = 0 0
PI PI (円周率) PI ※擬似変数
SIN SIN (正弦) SIN value
SQR SQR (平方根) SQR value
TAN TAN (正接) TAN value

編集

編集に使うキーは以下の通りです。

キー キー入力 意味 備考
/ 行アップダウン PROGRAM モードで、カーソルを上下に移動する。BASIC のリストを移動するのに使われる。
/ 左右カーソルシフト カーソルを左右に移動する。ENTERで計算を実行した直後に押されると、直前に実行した計算式を呼び戻す。
DEL SHIFT 削除 カーソル位置の文字を削除する。
INS SHIFT 挿入 カーソル位置に文字を挿入できる場所を確保する。確保された場所はカーソルの形状が変わる。
HELP SHIFT7 BASIC ヘルプ BASIC のヘルプを表示する。カーソルキーで選択してENTERを押すとヘルプが使用法が表示される。
ASCIIHELPと入力すると ASCII コード表が表示される。
カナ SHIFT8 カナ カナ入力モードに切り替える。もう一度押すと英字入力モードに戻る。

定義付けキー

定義付けキーに使うキーは以下の通りです。

キー キー入力 意味 備考
DEF 定義キー 定義付けキーを押す前に押すキー。DEF のシンボルが点灯する。
A=, Z  定義付けキー DEFに続けて押されると、BASIC プログラムは対応するラベルから実行される。キーQPは定義付けキーとして使えない。

次のような BASIC プログラムがあった場合、

10: "A": PRINT "FIZZ": END
20: "S": PRINT "BUZZ": END
30: "D": PRINT "FIZZBUZZ": END

RUN モードで、DEFAを押すと "FIZZ"、DEFSを押すと "BUZZ"、DEFDを押すと "FIZZBUZZ"と表示され、DEFFを押すとラベルが定義されていないのでエラーとなります。

定義付けキーと共に、AREAD 命令が使われる事があります。AREAD 命令は定義付けキーでの実行前に画面に表示されていたものを変数に読み込みます。この機能により、プログラムに引数を渡す事ができます。

AREAD 変数

次のプログラムをCL3DEFA で実行すると、

10 "A": AREAD V
20 PRINT V * 2

"6" が表示されます。RUN で引数を渡して実行する事はできません (そもそも "3 RUN" となってしまう)。


リザーブキー

PC-1245 ではSHIFTAとキーを押す事で "INPUT" が入力されますが、PC-126x ではSHIFTと組み合わせるA の 18 キーを自由に定義する事ができます。つまりは簡易的なキーボードマクロです。

右上のスライドスイッチを RSV の位置 (RESERVE モード) にしてSHIFTAINPUTENTERと登録すると、他のモードで PC-1245 と同様にSHIFTA で "INPUT" が入力できます。

RESERVE モードでSHIFTAとすると、現在の登録内容を確認できます。この状態でを押すと、内容を変更できるようになります。すべてのリザーブキーを削除するには、RESERVE モードで NEW ENTERを実行します。

RESERVE モードで CSAVE するとリザーブキーの設定内容を保存する事ができます。設定を読み込むには RESERVE モードで CLOAD します。

リザーブキーのためのメモリは 48 バイト用意されています。少ないように思えるかもしれませんが、BASIC の命令は 1 バイトで表す事ができます。


ビジネスシミュレーション (Easy Simulation Program)

PC-126x では数式を登録しておくことができます。例えば PROGRAM モードで次のように入力します。

入力が終わったら RUN モードに切り替え、#ENTER と入力するか、単に #ENTER と入力し、カーソルキーで #メンセキ を選択してからENTER で確定すると値を入力する画面になります。

タテ と ヨコ を 120ENTER75ENTER と入力すると メンセキ が計算されます。

ビジネスシミュレーション関係のコマンドは次の通りです。

コマンド モード 機能
# PRO 数式の一覧をリストアップする。
既存の数式を編集するには、カーソルキーで移動しENTERを押して数式を選択、 を押す。
# RUN 数式の選択画面を表示する。
カーソルキーで移動しENTERを押して数式を実行。
LIST# [数式名] PRO 数式の一覧 (詳細) をリストアップする。
/で移動。目的の数式で を押すと編集可能になる。
LLIST# [数式名] PRO/RUN 数式の一覧 (詳細) をプリントアウトする。
EQU# [数値] PRO 数式に使えるメモリブロック数を表示/確保する。
(ブロック数 + 1) * 128 のメモリが消費される。デフォルトのブロック数は 0。
BASIC プログラムが登録されているとメモリブロック数の変更はできない。
この仕様を利用して BASIC プログラムに侵食されない機械語領域を確保する事が可能。
NEW# PRO 数式をすべて削除する。
MEM# PRO/RUN 数式に使えるメモリを表示する。

数式を一件だけ消去するには、PROGRAM モードで #数式名 を入力します。次のように尋ねられますので1ENTERとすると数式が消去されます。

See also:




ハードウェア

ポケ POWER +

ポケ POWER + は CR2032 を 2 枚使うポケコン用の外部電源です。カセットインターフェイス付きのものと付いていないものがあります。

外部電源の使い方は単 4 電池を挿して、上部のスライドスイッチを ON 側にするだけと至ってシンプル。カセットインターフェイスは TRS (3 極) ミニジャックになっているため、PC 等と接続するケーブルが別途必要となります。

PC 側にマイクとヘッドフォン端子があるのであれば、カモン 35S35M2-15 と同等のケーブルが必要になります。

プラグ チャンネル デバイス
Tip (先端) L マイク
Ring (中間) R ヘッドフォン

PC 側に 4 極 (CTIA 規格) ヘッドフォン端子があるのであれば、4極 <-> 3 極ケーブルを mobi.electronik さんから購入するか、自作する事になると思います (ステレオミニプラグを 2 つ買っておくとケーブルを 2 本作れます)。CLOAD するだけなら (CSAVE できなくていいなら) 4極 オーディオケーブルを無改造で使えます。

今となっては入手難の CE-124 を探すより ポケ POWER + を購入するのが便利でいいと思います。外部電源があるので、セーブ&ロード中に電池がなくなる事もありません。

外部にプログラムを保存できない事には、電池交換でプログラムが失われる PC-126x を活用するのは難しいです。何かしらのカセットインターフェイスを確保してください。


USB サウンドカード

カセットインターフェイスと組み合わせて使うための USB サウンドカードです。ポケ POWER + と組み合わせるとスマートに接続できます。AGC (Auto Gain Control) 対応。

PC とカセットインターフェイスを普通に接続できていて、何の問題もなく CLOAD / CSAVE できているのなら購入する必要はありません。


プリンタ/マイクロカセットレコーダー CE-125(S)

CE-125(S) はプリンタ/マイクロカセットレコーダーです。CE-125 と CE-125S は基本的にカラーリングが異なるだけです。

See also:


プリンタ/カセットインターフェイス CE-126P

CE-126P はプリンタ/カセットインターフェイスです。

See also:



ソフトウェア

Pocket Tools

Pocket Tools はポケコン用の各種ツールの集合体です。CE-124 等のカセットインターフェイスさえ持っていれば、PC との連携が可能になります。

次に挙げる機能がカセットインターフェイスが利用可能な SHARP 製ポケコンすべてにおいて利用可能です。すべてです。PC-1210 から PC-850S までもれなく利用できます。

PStart.exe が Pocket Tools の本体です。実行したらまずは "Edit SHARP SETtings" で環境設定を行います。お持ちの機種のコメントをアンコメントします。

rem set SHARPC=1100
rem set SHARPC=1246DB
rem set SHARPC=1211
rem set SHARPC=1251
set SHARPC=1260
rem set SHARPC=1262J

Pocket Tools が想定しているツールで、Pocket Tools のアーカイブに含まれていないものは以下の通りです。

用途 ソフトウェア
テキストエディタ PSPad
バイナリエディタ PSPad
WAV ファイル録音/編集 Audacity

自分の好きなツールを登録して使っても構いません。[Edit | Edit...] で、メニューの中味を編集する事ができます。

リザーブキーの保存と読込

リザーブキーを記録した WAV 形式ファイルは Wav2rsv.cmd を使って SHARP バイナリ形式に変換できます。リザーブキーの SHARP バイナリは Rsv2wav.cmd を使って WAV 形式ファイルへ変換する事ができます。

いずれもデフォルトではメニューに登録されていませんので、手動で登録する必要があります ([Edit | Add file...] でスクリプトを指定)。


Audacity

フリーのサウンド編集ソフトです。CSAVE / CSAVEM された音声を録音/編集するのに使います。

ポケコンの CSAVE / CSAVEM を取り込む前に次の設定を行った方がいいと思います。

取り込み手順は、

  1. PC-126xで CSAVE または CSAVEM を実行できる状態にしておく。
  2. Audacity の録音ボタン () を押す。
  3. PC-126x 側でENTERキーを押して CSAVE または CSAVEM を実行。
  4. PC-126x 側でプロンプト (>) が表示されたら Audacity の停止ボタン (■) を押す。
  5. 取り込んだサウンドの前後にある、無音部分やノイズが乗った部分をカット (任意)。
  6. [ファイル | 書き出し | WAV として書き出し] で、*.wav 形式で保存。

となります。音声ファイルの形式は PC-126x が取り込めるのなら *.wav 以外でも構わないのですが、Pocket Tools の事を考えると *.wav 形式で保存した方が便利です。

取り込んだ音声ファイルは、Pocket Tools で BASIC ソースや SHARP バイナリに変換し、それをさらに Pocket Tools で *.wav 形式で出力する事でキレイな音声ファイルにする事ができます。実機に取り込めないような音質の悪い音声ファイルでも BASIC ソースや SHARP バイナリに変換できる事があります。音声ファイルの前後の無音部分やノイズも取り除けるのでオススメです。


Pokekom Go

Pokekom Go は Android 用のポケコンエミュレータです。

Pokekom Go を使うには実機の ROM を吸い出す必要があります。

PC-1260 での ROM イメージ作成手順を以下に示します。効率は良くありませんが PC-126x すべてで同じように ROM 吸い出しを行えます。作業は Windows 上で行います。

  1. Pocket ToolsAudacity が使える状態にしておく。
  2. 内部 ROM (0000~1FFF) を 1KB ずつ吸い出す。デジホリの blog にあった BASIC プログラムをちょっと改変したものを Pocket Tools を使って PC-1260 に転送。

    10 POKE &59A0,&00,&03,&10,&59,&C0,&84,&18,&07
    20 POKE &59A8,&02,&03,&34,&02,&FF,&34,&00,&01
    30 POKE &59B0,&82,&13,&04,&08,&90,&35,&90,&DB
    40 POKE &59B8,&04,&26,&2F,&0D,&2F,&12,&37
    50 POKE &59C0,&00,&00,&00,&5A
    60 A=0: BEEP 2
    70 PRINT A
    80 POKE &59C1,A:CALL &59A0
    90 CSAVEM &5A00,&5DFF: BEEP 1
    100 A=A+4:IF A<&20 GOTO 70
    110 BEEP 3
  3. 転送した BASIC プログラムを実行すると、最初に 2 回 BEEP が鳴る。これで準備完了。ENTER を押すと CSAVEM が始まるので、Audacity で録音して WAV 形式で保存 (INT01.wav のような連番の名前にしておくと判りやすい)。1KB 毎に BEEP で止まる。これを 8 回。1 回 40 秒弱。最後に BEEP が 3 回鳴ってプロンプトが出たら終了。
  4. 保存した *.wav ファイルを Pocket Tools で SHARP バイナリ形式 (*.IMG) に変換 ("Convert wav file to binary imagefile + parameter file" を実行)。
  5. 1KB の IMG ファイルが 8 つできたと思うので、これを結合。コマンドプロンプトから、
    COPY /b INT01.IMG + INT02.IMG + INT03.IMG + INT04.IMG + INT05.IMG + INT06.IMG + INT07.IMG + INT08.IMG INTERNAL_ROM.IMG
    のようにして結合する。間違って *.CFG ファイルを指定しないように注意。これで内部 ROM イメージ INTERNAL_ROM.IMG (8KB) が完成。
  6. 2000~3FFF の領域のフィラーファイルを作成する。コマンドプロンプトから、
    fsutil file createnew FILLER.IMG 0x6000
    のようにしてフィラーファイル FILLER.IMG (24KB) を作る。
  7. 外部 ROM (8000~FFFF) を 8KB ずつ吸い出す。デジホリの blog にあった BASIC プログラムをちょっと改変したものを Pocket Tools を使って PC-1260 に転送。

    10 A=&8000: BEEP 2
    20 PRINT A
    30 CSAVEM A, A+&1FFF: BEEP 1
    40 A=A+&2000:IF A<&10000 GOTO 20
    50 BEEP 3
  8. 転送した BASIC プログラムを実行すると、最初に 2 回 BEEP が鳴る。これで準備完了。ENTER を押すと CSAVEM が始まるので、Audacity で録音して WAV 形式で保存 (EXT01.wav のような連番の名前にすると判りやすい)。4KB 毎に BEEP で止まる。これを 4 回。1 回 3 分半程度。最後に BEEP が 3 回鳴ってプロンプトが出たら終了。
  9. 保存した *.wav ファイルを Pocket Tools で SHARP バイナリ形式 (*.IMG) に変換 ("Convert wav file to binary imagefile + parameter file" を実行)。
  10. 8KB の IMG ファイルが 4 つできたと思うので、これを結合。コマンドプロンプトから、
    COPY /b EXT01.IMG + EXT02.IMG + EXT03.IMG + EXT04.IMG EXTERNAL_ROM.IMG
    のようにして結合する。間違って *.CFG ファイルを指定しないように注意。これで内部 ROM イメージ EXTERNAL_ROM.IMG (16KB) が完成。
  11. すべての ROM イメージを結合する。コマンドプロンプトから、
    COPY /b INTERNAL_ROM.IMG + FILLER.IMG + EXTERNAL_ROM.IMG pc1260mem.bin
    のようにして結合する。これで PC-1260 の ROM イメージ pc1260mem.bin (64KB) が完成。Pokecom GO は PC-1261 にしか対応していないので、pc1260mem.bin をリネームした pc1261mem.bin も作っておく。

Pokecom GO を一度実行して終了すると、Android 端末のどこかに [pokecom] フォルダができているので、[ROM] サブフォルダの中に pc1260mem.bin と pc1261mem.binをコピーします。Pokecom GO を再度起動すれば PC-1261 のエミュレータが動作するようになります。

※ 実機が壊れた時のために ROM を吸い出しておく事をオススメします。



Tips

イロイロ。


ASCII コード表はどうなってるの?

こうなっています。8bit です。カナも英小文字もあります。

&00 の文字は NUL です。&20 の文字はスペースです。CHR$ でオレンジ色の場所のコードを指定するとエラーになります。


メモリマップはどうなってるの?

こうなっています。

PC-1260 PC-1261 PC-1262
内部 ROM 0000~1FFF
外部 ROM 8000~FFFF
RAM 5800~67FF 4000~67FF
VRAM 2000~38BF

メモリの先頭からビジネスシミュレーション用のメモリブロックが確保されます。EQU# が 0 の場合、メモリの先頭から 128 バイトを CSAVEM / CLOADM する事でビジネスシミュレーションの内容を保存/読込できます。

'PC-1260
CSAVEM &5800,&587F

'PC-1261/62
CSAVEM &4000,&407F

PC-126x の 65D0~65FF の 48 バイトはリザーブキー用に使われています。ここを CSAVEM / CLOADM する事でリザーブキーの内容を保存/読込できます。

'PC-126x
CSAVEM &65D0,&65FF

VRAM はこうなっています。

リニアにはつながっておらず、12桁目を境にアドレスの指定が変わります。

開始 終了 開始 終了 開始 終了 開始 終了
1 20002004132800280425204020443728402844
2 20052009142805280926204520493828452849
3 200A200E15280A280E27204A204E39284A284E
4 200F201316280F281328204F205340284F2853
5 20142018172814281829205420584128542858
6 2019201D182819281D302059205D422859285D
7 201E202219281E282231205E206243285E2862
8 20232027202823282732206320674428632867
9 2028202C212828282C332068206C452868286C
10202D203122282D283134206D207146286D2871
1120322036232832283635207220764728722876
122037203B242837283B362077207B482877287B

シンボルは 203D と 207C に割り当てられています。

203D 207C
7 6 5 4 3 2 1 0 7 6 5 4 3 2 1 0
DEF SHIFT SMALL カナ PRINT BUSY ERROR RADIAN DEGREE

次のプログラムを PC-126x で実行すると、

100 WAIT 0: PRINT " "
110 CALL &043B
120 POKE &2000,&FF
130 POKE &203B,&FF
140 POKE &2800,&FF
150 POKE &283B,&FF
160 POKE &2040,&FF
170 POKE &207B,&FF
180 POKE &2840,&FF
190 POKE &287B,&FF
200 GOTO 200
210 END 

最初と最後、12桁の境界に縦線が表示されます。

関連する非公開命令についても述べておきます。PEEK はアドレスで指定したメモリに格納されているデータを読み出します。

PEEK アドレス

POKE はアドレスで指定したメモリにデータを格納します。

POKE アドレス,データ[,データ][,データ]...

CALL は指定したアドレスから格納されている機械語プログラムを実行します。

CALL アドレス

プログラム中 (行番号 110) の CALL &043B は LCD を ON にするシステムサブルーチンを呼んでいます。VRAM を一括消去する最も簡単な方法は BASIC で PRINT " " を実行する事です。


ペリフェラルコネクタ (11ピン) のピンアサインは?

ペリフェラルコネクタ (11ピン) のピンアサインは以下の通りです。ピン番号は本体上から順に振っていますが、資料によってはシールドが #1、SEL1 (IB5) が #2...MTout2 が #12 になっているものがあります。

NO 端子 信号名 IN/OUT I/O
1 - MTout2 IN -
2 GND GND (+6V) -
3 VGG VGG (0V) -
4 FO1 Busy OUT OUT
5 FO2 Din OUT OUT
6 Xin MTin IN -
7 Xout MTout1 OUT -
8 IB8 Dout IN I/O
9 IB7 ACK IN I/O
10 IB6 SEL2 OUT I/O
11 IB5 SEL1 OUT I/O

通常のピンヘッダやブレッドボード用のジャンパーワイヤーを使って接続できます。


P⇔NP って何?

プリンタが接続されている時にP⇔NP(SHIFTENTER) を押すと、P というシンボルが表示され、計算過程や結果がプリンタで印字されるようになります (エラーは印字されません)。もう一度P⇔NPを押すと P のシンボルが消え、元に戻ります。CE-125(S) の故障判定に使えます。


ROM バージョンを知るには?

PC-126x の ROM バージョンは次のコマンドで調べる事ができます。

PEEK &F200

PC-1262 は恐らく 54 (84) 固定だと思います。

PC-1260/61/62
16進数 C3 22 54
10進数 195 34 84

システムサブルーチンのアドレスは?

システムサブルーチンは内部 RAM に取られている演算レジスタ (8 バイト) に値を入れて呼び出します。

機種 X Y Z
PC-126x &10~&17 &18~&1F &20~&27

数値演算の場合、演算レジスタには BCD 形式で値を格納します。例えば X レジスタに格納するにはこうなります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
指数符号 指数部 仮数符号 仮数部 補正

整数 1 はこのようになります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
00 00 10 00 00 00 00 00

整数 12 (1.2e+1) はこのようになります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
00 10 12 00 00 00 00 00

整数 123 (1.23e+2) はこのようになります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
00 20 12 30 00 00 00 00

実数 0.0123 (1.23e-2) はこのようになります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
99 80 12 30 00 00 00 00

整数 -123 (-1.23e+2) はこのようになります。

&10 &11 &12 &13 &14 &15 &16 &17
H L H L H L H L H L H L H L H L
00 28 12 30 00 00 00 00

システムサブルーチンのアドレスは ROM バージョンによってバラバラです。

種別 機能 F200 の値
C3 22 54



加算 860F 87CA 88AE
減算 8626 87E1 88C5
乗算 8630 87EB 880F
除算 863A 87F5 88D9
べき乗 8643 87FE 88E2


EXP 8659 8814 88F8
SIN 8667 8822 8906
COS 866E 8829 890D
TAN 8675 8830 8914
ASN 867C 8837 891B
ACS 8683 883E 8922
ATN 868A 8845 8929
DEG 8698 8853 8937
DMS 869F 885A 893E
ABS 8C52 8E26 8F0D
INT 8C2E 8E02 8EE9
SGN 86AD 8868 894C
RND 86A6 8861 8945
SQR 8660 881B 88FF
LOG 8652 880D 88F1
LN 864A 8805 88E9
文字 ASC 87B0 8984 8A68
CHR$ 87CF 89A3 8A87
STR$ 882C 8A00 8AE4
VAL 888A 8A5E 8B42


<> 87A1 8975 8A59
< 872E 88EE 89D2
> 8749 891D 8A01
= 878D 8961 8A45
<= 86CC 8887 896B
>= 86D9 8894 8978

<> 879C 8970 8A54
< 86E1 889C 8980
> 86E3 889E 8982
= 8751 8925 8A09
<= 8770 897E 8A62
>= 86C7 8882 8966
表示 LCD ON 043B
LCD OFF 0437
全画面表示 CB0B CE2E D0F3
プリントバッファクリア 1B2F
キー スキャン 03C1
サーチ 10進→2進変換
符号あり
13D2
10進→2進変換
符号なし
13DD
2進→10進変換
符号あり
10E7
2進→10進変換
符号なし
10E0
行番号サーチ
2進表現
B411 B6DB B8ED
変数のアドレスサーチ
単純変数
1865
変数のアドレスサーチ
配列変数
157A
印刷 印字開始 0975
印字終了 097F
データ書込 9E3A A09C A282

※ 引用:


CE-125(S) / CE-126P 固有の文字を印字するには?

PC-126x に CE-125(S) を接続した状態で次のプログラムを実行してみてください。プログラムリストの最初の 3 行は機種や ROM バージョンによって書き換える必要があります。

100 D=&A0:E=&9C
110 I=&0975
120 O=&097F
130 POKE &5C00,&02,&00,&79,D,E,&37
140 CALL I
150 FOR Y=0 TO 15
160 FOR X=0 TO 15
170 C=X*16+Y
180 IF C=0 OR C=8 OR C=10 OR C=13 OR C=160 LET C=32 
190 GOSUB 260
200 NEXT X
210 C=&0D
220 GOSUB 260
230 NEXT Y
240 CALL O
250 END
260 POKE &5C01,C 
270 CALL &5C00
280 RETURN

コード表が印字されます。

呼ばれている機械語ルーチンは次のようになっています。

LIA     $00
JP      $7B91
RTN     

CE-125(S) の特殊文字は次の通りです。

16進 10進 説明
00 0 ヌル
08 8 印字データメモリクリアコマンド
0A 10 用紙送りコマンド
0D 13 印字コマンド
20 32 スペース
A0 160 スペース

CE-126P の特殊文字は次の通りです。

16進 10進 説明
00 0 ヌル
08 8 印字データメモリクリアコマンド
0A 10 用紙送りコマンド
0D 13 印字コマンド
0E 14 (不明)
0F 15 (不明)
20 32 スペース
27 39 スペース
A0 160 スペース

コード表を出力するには、行番号 180 の記述を少し変更する必要があります。

180 IF C=0 OR C=8 OR C=10 OR C=13 OR C=14 OR C=15 OR C=39 OR C=160 LET C=32 

カセットインターフェイス経由で保存したファイルを読み込めないのだけれど?

多くの場合、読み込み (ロード) が悪いのではなく、保存 (セーブ) したファイルに問題があるので、[マイクのプロパティ] でマイク音量を最大にし、マイクブーストも最大にして保存してみましょう。

[マイクのプロパティ] に辿り着くには、

  1. [ファイル名を指定して実行] (〔Win〕 +〔R〕) で "mmsys.cpl ,1" を実行。
  2. 目的のマイクデバイスをクリックし、右下の [プロパティ] ボタンを押下。

とするのが最も簡単です。録音レベルやマイクブーストは [レベル] タブで設定しますが、マイクブーストの設定が存在しない事もあります。

マイクブースト機能がなくても AGC (Auto Gain Control) で代用できる場合があります。

PC (のサウンドカード) に何らかの増幅機能がないと取り込みは難しいと思います。増幅機能のある USB サウンドカードを購入するか、マイクアンプを使うしかないと思います。

音質が悪い *.wav ファイルをサウンド編集ソフトでいじってもあまり状況は好転しないと思いますが、ERROR 8 で失敗するレベルの *.wav ファイルなら Pocket Tools で BASIC ソースや SHARP バイナリに変換する事はできるかもしれません。変換が可能だった場合には、それを Pocket Tools で *.wav 形式にすれば取り込めると思います。

ERROR 6? PC-1261/62 用のソフトを PC-1260 にロードしようとしていませんか?それは容量不足のエラーです。


エラーコードの意味は?

次のようになっています。

エラーコード エラー内容
1文法エラー
2演算エラー
3DIM / 範囲チェックエラー
4ライン (行番号/ラベル) エラー
5ネスト (深み) エラー
6メモリエラー (容量オーバー)
7フォーマット (書式) エラー
8入出力エラー
9その他のエラー

ハードケースの内側にエラーコードが載っています。



英小文字を直接入力するには?

BASIC で CHR$ を使えば英小文字は表示できますが、英小文字をキーボードから入力する事はできないように思えます。でも液晶のシンボルには SMALL が...。RUN モードで次のコマンドを事前に入力しておく事でカナの代わりに英小文字が入力できるようになります。

POKE &203C, PEEK &203C AND &7F

元に戻すには次のコマンドを入力します。

POKE &203C, PEEK &203C OR &80

リザーブキーのどこかに入れておくと便利です。電源を落とすとカナモードに戻りますが、SMALL が表示されている状態で電源を落とすと SMALL が固定されてしまい、リセットを余儀なくされるので、必ず SMALL が消灯した状態で電源を落としてください。

POKE &203D, PEEK &203D AND &EF

203D の値を書き換えられれば SMALL 固定状態を回避できるのですが、それを行うには= 定義付けキーを割り当てるしかありません。

10 "=": POKE &203D, PEEK &203D AND &EF

See also:


PC-1260 のメモリを増やすには?

PC-1260 のメモリは比較的簡単な改造で増やす事ができます。

修理記事の方に詳細があります。



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