CE-126P エミュレータを作る

CE-126P エミュレータを作ってみようという記事です。

CE-126P はサーマルプリンタですが、そのエミュレータとは?



概要

cavefischer.at にて、CE-126P を Arduino UNO でエミュレートするという記事が公開されています。これは CE-126P への出力をシリアルポートへ出力するというものです。

本記事は、このエミュレータをもっと小型の Arduino Nano で作ってみようという趣旨となっています。


部品表

CE-126P エミュレータを自作するにあたって必要な部品は次の通りです。

部品 数量
片面ユニバーサル基板 (ブレッドボード配線パターンタイプ) (秋月電子) 1
Arduino Nano 1
ピンヘッダ (L型) 1x40 (40P) (秋月電子) 1
チップ抵抗 10kΩ (0805 / 2012 または 0603 / 1608) 6

組み立て

組み立て方です。

  1. 部品を用意します。Arduino Nano を他の用途で使うのであれば、別途ピンソケットを用意してください。
  2. 基板を用意します。ブレッドボード配線になっているため、一部をパターンカットします。裏返すと左右逆になる事に注意してください。
  3. チップ抵抗を次の場所にハンダ付けします。瞬間接着剤等で仮固定してからハンダ付けすると簡単です。
  4. ジャンパーを 2 本飛ばします。
  5. Arduino Nano と L 字ピンヘッダをハンダ付けして完成です。基板の左側には何もないのでカットするとスッキリします。

完成はしたのですが、実はこのモジュールを実際にポケコンに接続するとちょっと不格好なのです。11 ピンを下に移動すればいいのですが、配線が増えるというデメリットがあります。「手間が増えてもいい!」という方のために、レイアウトを変更したものも紹介しておきます。

  1. パターンカットして、チップ抵抗をハンダ付けして、ジャンパーを飛ばします。
  2. Arduino Nano と L 字ピンヘッダをハンダ付けして完成です。
Arduino Nano ペリフェラル (11P)
4 GND 3 VGG (0V)
12 D9 4 Busy
11 D8 5 Din
9 D6 7 MTout1
7 D4 9 ACK
6 D3 10 SEL2
5 D2 11 SEL1

スケッチのコンパイルと転送

Arduino にスケッチを書き込みます。Arduino の概要については次の記事を参考にしてください。

以下、スケッチのコンパイルと転送です。

  1. Arduino Nano を USB 接続します。
  2. Arduino IDE を開きます。
  3. [ファイル | 開く] でスケッチを開きます。
  4. [ツール | ボード] で、Arduino AVR Boards > Arduino Nano を選択します。
  5. [ツール | シリアルポート] で、ボードのシリアルポートを選択します。
  6. [スケッチ | マイコンボードに書き込み] を選択するか、右矢印ボタンを押します。

書き込むスケッチは機種毎に異なります。cavefischer.at のスケッチはドイツ語で、かつそのままコピペするとインデントが崩れるので、英語にした上で整形したものをアップしてあります。

機種 スケッチ オリジナル
PC-1245, PC-1250, PC-1251, PC-1255 CE126P_125x.ino オリジナル
PC-1260, PC-1261, PC-1262
(PC-1245, PC-125x でも動作します)
CE126P_126x.ino オリジナル
PC-13xx, PC-14xx, PC-E500系, PC-G800系 CE126P_14xx.ino オリジナル

使い方

筐体の右にあるペリフェラルコネクタに接続。PC 側とは 9600bps で通信できます。

以降、プリンタに対する出力はシリアルポートへ出力されます。Arduino IDE にはシリアルモニタがあるので、それで確認できます。

LLIST を実行すると BASIC リストが出力されます。

一方向のみの通信ではありますが、音声ファイルを介さずに通信を行なえるのは手軽でいいですね。



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