DSPack をインストールするには? (主に Delphi XE)
まず DSPack について説明しなければなりませんね。
簡単に言えば DSPack は DirectShow を扱うためのコンポーネントです。DirectShow が扱えると、ビデオやオーディオデバイスのキャプチャやプレビューを行う事ができます。WebCam 等が制御できるという事です。DirectShow の概念を説明するには膨大な時間とスペースが必要なのであえて説明はしませんが、とにかく DSPack をインストールすれば幾分 (というかかなり) DirectShow のプログラミングが簡単になります。
Delphi 2005 以降での問題点
http://code.google.com/p/dspack/downloads/list から DL 可能な dspack2.3.4.zip は Delphi 7 までしか対応していません。
最新版のインストール
DSPack の SVN (http://dspack.googlecode.com/svn/trunk/) からチェックアウトしてインストールします。但し、2007 / 2009 / XE のパッケージが何故か含まれていません。
https://github.com/amikey/dspack ここからチェックアウトしましょう。XE2 用パッケージは 10.2 Tokyo でもインストール可能です (コードの修正不要)。
このような選択肢がある事も覚えておいて下さい。できるだけ SVN の最新版をチェックアウトして利用する事をオススメします。
インストール (Delphi XE)
Delphi XE は SubVersion が統合されているので、SVN からのチェックアウトが簡単にできます。以下に詳細なインストール手順を示します。
- Delphi XE を起動します。以下をコピーして、コマンドラインまたは "ファイル名を指定して実行" から起動するとよいでしょう。
"%ProgramFiles%\Embarcadero\RAD Studio\8.0\bin\bds.exe" /pDelphi /ns /np
|
- [ファイル | バージョン管理リポジトリから開く] を実行。
- 以下のようなダイアログが表示されます。
DSPack の保存先は "$(BDS)\DSPack" にする事にします。
このように指定し、[OK] ボタンを押下します。
- チェックアウトが完了すると以下のようなダイアログが表示されます。
この中に XE 用のパッケージ (プロジェクトグループ [*.groupproj]) が存在するのならそれを開いてください。現時点 (2011年2月) では含まれていないはずです。XE 用のパッケージが存在しなかったら [キャンセル] ボタンを押してダイアログを閉じます。
- http://code.google.com/p/dspack/issues/detail?id=5#c0 から "Delphi XE 用 DSPack パッケージ" を DL し、適当な場所に解凍します。
- 解凍したファイルを "$(BDS)\DSPack\packages" へコピーします。
- [ファイル | プロジェクトを開く] で "$(BDS)\DSPack\packages\DSPackDXE.groupproj" を開きます。
- プロジェクトマネージャで "DSPackDXE (プロジェクトグループ)" を選択し、右クリック。ポップアップメニューから "すべてビルド(B)" を実行します。
- DSEditors.pas でエラーになりますので、下のコードを参考に、"{$IFDEF VER140} DesignIntf, DesignEditors, {$ELSE}" 辺りを書き換えます。
{$IF CompilerVersion >= 14.0}
DesignIntf, DesignEditors,
{$ELSE}
DsgnIntf,
{$IFEND}
Forms, Controls, DSUtil, DSPack;
|
- 再度 "すべてビルド(B)" を実行します。
- プロジェクトマネージャで "DSPackDesign_DXE.bpl" を選択し、右クリック。ポップアップメニューから "インストール(I)" を実行します。
これで DSPack のインストールが完了しました。イロイロとデモを触って遊んでみて下さい。
オマケ
"DSPack\Demos\D6-D7\videocap" にあるデモプログラムを XE でコンパイルして動作させてみました。
アイコンが XE のもので、エアロ有効のままちゃんと動作しているのがお判り頂けるかと思います。
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