Delphi 2010 のIDE設定
[IDE 起動高速化]
幾つかの機能をOFFにする事によって起動時間を短縮する事が可能です。
Togetherを使用しなければ若干高速化できる。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages\Delphi]から「$(BDS)\Bin\TGIDE140.bpl」を削除。
元に戻したければ以下のレジストリファイルをExplorerからダブルクリック。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages\Delphi]
"$(BDS)\\Bin\\TGIDE140.bpl"="Modeling IDE Integration"
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起動時にCodeGearのホームページを表示しなければ若干高速化できる。
[HKEY_CURRENT_USER\ Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]にある"$(BDS)\Bin\startpageide140.bpl"を削除。
元に戻したければ以下のレジストリファイルを Explorerからダブルクリック。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]
"$(BDS)\\Bin\\startpageide140.bpl"="Start Page IDE Package"
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DataExplorerを使用しなければ若干高速化できる。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\ CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]にある"$(BDS)\Bin\DataExplorer140.bpl"を削除。
元に戻したければ以下のレジストリファイルを Explorerからダブルクリック。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]
"$(BDS)\\Bin\\DataExplorer140.bpl"="(Untitled)"
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リファクタリングを使用しなければ若干高速化できる。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\ CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]にある"$(BDS)\bin\refactoride140.bpl"を削除。
元に戻したければ以下のレジストリファイルを Explorerからダブルクリック。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]
"$(BDS)\\bin\\refactoride140.bpl"="Core Refactoring Package"
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起動時のアップデートチェックを使用しなければ若干高速化できる。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\AutoRun]または [HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\CodeGear\BDS\7.0\AutoRun]にある「UpdateCheck」をキーごと削除。但し、パス及びパスに含まれるGUIDは個別に違う可能性があるので、事前にバックアップを取るようにして下さい。
あるいはインストール時に「起動時にアップデートの確認を行う」のチェックを外しておくといいでしょう。アップデートのチェックは"[スタート]-[プログラム]-[CodeGear RAD Studio]-[アップデートの確認]"から手動でも行う事ができます。
元に戻したければ以下のレジストリファイルを Explorerからダブルクリック。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\AutoRun\UpdateCheck]
"ProgramToRun"="C:\\ProgramData\\{8D82A5A5-35C9-44F8-A1DB-777A32AD1150"
"CommandLine"="/update"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\CodeGear\BDS\7.0\AutoRun\UpdateCheck ]
"ProgramToRun"="C:\\ProgramData\\{8D82A5A5-35C9-44F8-A1DB-777A32AD1150}\\Setup.exe"
"CommandLine"="/update"
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事前に[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]のバックアップを取る事をオススメします。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\CodeGear\BDS\7.0\Known IDE Packages]以下にはこの他にもIDE用パッケージが登録されています。ご自分のご利用環境に合わせて取捨選択をしてみて下さい。ただし、インストール時に導入した".net framework 2.0"はリファクタリングやMSBuildで使われており、IDE用.netパッケージを2つとも削除するとプロジェクトを開いた時点でエラーになってしまいますのでご注意下さい。
起動時のスプラッシュを表示しなければ若干高速化できる。
起動のパラメータに"/ns"を渡して起動します。
起動時にプロジェクトを読み込まなければ若干高速化できる。
起動のパラメータに"/np"を渡して起動します。起動時にプロジェクトを読み込まず、プロジェクトなしで起動しておいて、IDEからプロジェクトを開いた方が早い事があります。
※設定は自己責任でお願いします。
※レジストリの操作に詳しくない方は上記設定を行わないで下さい。
※UpdateやHotFixを行う場合、事前に設定を元の状態に戻して下さい。
※この件についてEmbarcadero/CodeGearへ問い合わせをしないで下さい。
[IDE をDelphi7以前のIDEライクに]
ガリレオIDE(Delphi8以降のIDE)には素晴らしい機能が追加されています。ただ、私のように以前からDelphiを使っていた人間はガリレオに少なからず違和感を覚えると思います。
Delphi6/7辺りのユーザがいきなりDelphi2010を購入すると大幅に変更になったIDEに面食らう事もあるでしょう。そんな方々にオススメの設定です。
- [表示]-[デスクトップの配置]で「Classic Undocked」を選択。
これでコードエディタとプロジェクトマネージャ等が分離されます。ツールバーに、昔なつかしのコンポーネントツールバーが表示されます。
- [ツール]-[オプション]の[環境オプション]-[ツールデザイナ]で「埋め込みデザイナ」のチェックを外す。
これでフォームとコードエディタが分離し、旧IDE同等になります。
- 要らないウィンドウを消したり、自分の好きなようにウィンドウをドックさせたりする。
- [表示]-[デスクトップの配置]で「保存」を選び、適当な名前を付ける。
("Customize"とか)
- [表示]-[デスクトップの配置]の「デバッグ時に使う」で4.で選択したプロファイルを選択する。
必要であれば一旦実行してデバッグ状態にし、必要なウィンドウを表示させてから、新しいプロファイル名で保存しておきます。
- 「オブジェクトインスペクタ」を右クリックし、[表示形式]を「名前順」に変更。
- [ツール]-[オプション]の[エディタ設定]-[支援機能]でソースファイル「Pascal」を選択し、上2つ(あるいは3つ)以外のチェックを外す。
- [IDE起動高速化]のTipsで" 起動時にCodeGearのホームページを表示しない"にすると、起動時に"EditWindow_0"が出て見苦しいので、Delphi7以前のように新規フォーム作成状態にする。
[ファイル]-[新規作成]-[カスタマイズ]で、「メニュー項目」にある"VCLフォームアプリケーション Delphi for Win32"を「起動時デフォルトアプリケーション」へドラッグ&ドロップ。
- [ツール]-[オプション]の[エディタ設定]-[色]で旧IDEの色と同じにします。
これはお好みで。
- [ツール]-[オプション]の[エディタ設定]-[表示]で「行番号を表示」のチェックを外します。
起動時間はそれ程変わりませんが、ブレークポイントは付けやすくなります。
- [ツール]-[オプション]の[エディタ設定]-[表示]で「コードの折りたたみ」のチェックを外します。
起動時間はそれ程変わりませんが、編集時のストレスは少なくなります。
[Helpが読みにくい]
できるだけ読みやすいように"Microsoft Document Explorer"をカスタマイズするしかありません。以下にWinHelp/HtmlHelpに慣れたユーザがそれなりに使えるであろう設定を記します。TYPE1の設定は左ペインのタブが下になります。TYPE2ではタブが上にあり、WinHelpやHtmlHelpに近いレイアウトになります。
TYPE1:
- [ウィンドウ(W)]-[ウィンドウレイアウトのリセット(R)]を行う。
- ツールバーの[検索(S)]ボタンを押下。
- [検索]タブを右クリック、「ドッキング可能(K)」を選択。
- [検索]ペインを左ペインの"目次/キーワード/ヘルプのお気に入り"のタブの所へドラッグ&ドロップ。
TYPE2:
- [ウィンドウ(W)]-[ウィンドウレイアウトのリセット(R)]を行う。
- 左ペインのタブを覚えておく。
- ツールバーの[検索(S)]ボタンを押下。
- 左ペイン下部の"目次/キーワード/ヘルプのお気に入り"タブをすべてそれぞれ右クリックして「タブ付きドキュメント(T)」に変更。
- 「2.」のタブを右クリックして「垂直タブグループの新規作成(V)」を選択。
共通設定:
- 右ペインと左ペインの比率を調整。
- 左ペインの"目次/キーワード/ヘルプのお気に入り/検索"のタブを好きなように入れ替える。
- 左ペインの"検索"タブで適当に検索。
- 検索結果の右側にある「ローカルのヘルプ」タブを選択(見落としがちです)。
- 左ペインの"キーワード"タブで適当に検索。
- 下ペインに「キーワード検索の結果」が表示されるので、サイズ変更したり、画鋲アイコンで自動的に隠す設定にする。
- [ツール(T)]-[オプション(O)...]の「ヘルプ-オンライン」で不要な情報がヒットしないように設定する。
- [表示(V)]-[ツールバー(T)]や[ツール(T)]-[ユーザー設定(C)...]でツールバーをカスタマイズする。
"キーワード"タブと"検索"タブにはフィルタ機能がある事を忘れないで下さい。統合開発環境でない限り、フィルタを適切に指定して余計な情報がヒットしないように設定すべきです。
オンラインヘルプですが、"DocWiki" も利用できます。こちらはヘルプアップデータの更新を待たずに更新されますので、ローカルヘルプに比べ情報が多い事があります。
[Delphi2010 を Vista / 7 で動作させる事のメリット]
- SuperFetchに入ると、 Delphi2010の起動速度がDelphi7かそれ以上になります。
- Vista専用の機能をテストできます(当たり前ですが)。
- Delphi2010のIDEは".Net Framework 2.0"の機能を利用していますが、".Net Framework"はVistaの方が安定して動作します。
- IDEでサロゲートペアの入力/表示が可能になります。
[フォームのデフォルトフォントとリポジトリ]
DelphiはIDEがガリレオになってからというもの、新規作成フォームのフォントが初期値で"Tahoma"になっており、フォント設定を忘れたりすると実行ファイルを古いOSへ持っていった時などに文字化けが起きたりします。
Kylixも同様だったのですが、Linuxでは標準で利用できる日本語フォントが各ディストリビューション毎に異なるため"やむなし"と諦めもつきました。
Delphi2010には新規作成フォームのデフォルトフォントを指定する方法がありません(コードで指定する方法はあります)。これでは煩わしくて仕方がないと思うので、リポジトリを使うことをオススメします。
[リポジトリとメニューの設定]
- [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]でプロジェクトを新規作成。
- フォームのフォントを変更したり、クラス宣言部のコメントを日本語にしたり、フォームポジションを設定したり...お好きにカスタマイズして下さい。
- [ファイル | プロジェクトに名前を付けて保存]場所はデフォルトで構いません。
- フォームを右クリックし[リポジトリに追加]。
- タイトルに"フォーム(日本語)"と入れてOKボタンを押下。
- 保存ダイアログが出るのでそのまま保存。
- [ファイル | 新規作成 | カスタマイズ]
- [ギャラリ項目]で"Delphiファイル"を選択。
- その中にある"フォーム(日本語)"を右ペインの[メニュー項目]へD&D。
- 右ペインの[メニュー項目]にある"フォーム(元々あったもの)"を適当な場所へD&Dして削除。
- OKボタンを押下。
[使い方]
-
[ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]でプロジェクトを新規作成。
-
コードエディタを閉じ、デフォルトのユニットを破棄。
(デフォルトのユニットは設定が元のままなので)
-
[ファイル | 新規作成 | フォーム(日本語)]でフォーム作成。
[リポジトリから削除]
- [ツール | リポジトリ]を開きます。
- 左ペインの[カテゴリ] から"Delphi ファイル"を選択し、右ペインで目的のオブジェクトを選択してから「削除」ボタンを押します。