Delphi 2007 に QuickReport をインストール

 旧プロダクトのDelphiプロジェクトをDelphi2007でリファインする場合、帳票ツール...特にQuickReportで困る事があります。QuickReportはデフォルトでインストールされませんが、CodeGear のサイトから追加でダウンロードする事ができます。


[QuickReport のインストール]
  1. "QR4StdD2006W32Install.zip"を解凍。
  2. "QR4StdD2006W32.EXE"を実行してインストール(インストール先の指定に注意)。
  3. IDEから[コンポーネント|パッケージをインストール]
  4. [追加 ] ボタンを押下。
  5. "QR4DesignD2006.bpl"を指定。
 インストール方法は"Borland Developer Studio 2006でQuickReport 4を使う(CodeGear)"が参考になるかもしれません。

 インストールが終わると「あれ?TQRChartは?」と思うかもしれません。TQRChartはQuickReport(QuSoft)のコンポーネントではなく、 TeeChart(Steema Software) の追加コンポーネントで、QuickReportをインストールしただけではインストールされません。


[TeeQRChart (TQRChart)のインストール]
  1. "Source code of QRChart control (QuickReport chart) packages for BDS 2006" をDL。- [代替 DL (ダイレクトリンク)]
  2. "TeeChart7_QuickReport_BDS2006.zip"を適当な場所(Ex."$(BDS)\TeeChart")に解凍。
     これをTQRChartのソースフォルダとする。
  3. ファイルに読み取り専用属性が付いているのでこれを外す。
     
  4. "Tee7QR4D10.dpk"を編集。
    requires
      vcl,
      vcldb,
    //QR4RunD10,
      QR4StdRunD2006,
    //Tee710,
      Tee,
    //TeeDB710,
      TeeDB,
    //TeeUI710;
      TeeUI;
    
     
  5. "DclTee7QR4D10.dpk"を編集 
    requires
      vcl,
    //TeeDB710,
      TeeDB,
      Tee7QR4D10,
    //DclTee710;
      DclTee;
    

     
  6. [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション 
  7. コードエディタからユニット(Unit1)を削除。
  8. [ファイル | プロジェクトを開く]で"Tee7QR4D10.dpk"を開く。
  9. [プロジェクト | オプション]の「ディレクトリ/条件」にある「出力ディレクトリ/検索パス」にソースフォルダを指定(Ex."$(BDS)\TeeChart")。
  10. 再構築して保存(Project1は保存しなくていい)。
     
  11. [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]
  12. コードエディタからユニット(Unit1)を削除。
  13. [ファイル | プロジェクトを開く]で"DclTee7QR4D10.dpk"を開く。
  14. [プロジェクト | オプション]の「ディレクトリ/条件」にある「出力ディレクトリ/検索パス」にソースフォルダを指定( Ex."$(BDS)\TeeChart")。
  15. 再構築して保存(Project1は保存しなくていい)。
     
  16. [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]
  17. コードエディタからユニット(Unit1)を削除。
  18. [コンポーネント | パッケージのインストール]
  19. [追加]ボタンを押下。
  20. ソースフォルダにある"DclTee7QR4D10.bpl"を指定。
  21. ソースフォルダにある"Tee7QR4D10.bpl"を"%SystemRoot%\System32"へコピー。
 "Delphi 2007"と言っていますが、実際にはBDS2006でも同じようにインストールできるハズです(提供されているQuickReportがそもそも BDS2006用ですから)。製品版のQuickReportやTeechartをお使いの場合にはTQRChartのインストール方法が若干異なるかもしれません。その際には製品のインストールマニュアルをご確認下さい。

 bpkをコンパイルする際、出力ディレクトリを明示的に指定しないと、bplは[ツール | オプション]の[環境オプション | Delphi オプション | ライブラリ - Win32]にある「パッケージ出力ディレクトリ」で指定されたパスである"$(BDSCOMMONDIR)\Bpl"...つまり、"% AllUsersProfile%\Documents\RAD Studio\5.0\Bpl"に生成されます。
Delphi 2007 にリファイン環境を構築する

 旧プロダクトのDelphiプロジェクトをDelphi2007でリファインする場合に、「あれ?昔あったコンポーネントがない?」という事があります。Delphi2007に旧プロダクトのコンポーネントを復活させて、最新版のDelphi2007でプロジェクトをリファインできる環境を作ってみます。


[IDEを旧プロダクトのDelphi同等にする]

 まずは形から。"Delphi 2007 for win32 と Windows Vista"のTipsに[IDE をDelphi7以前のIDEライクに]というトピックがあるのでご覧ください。


[Samplesカテゴリ(VCL)]

 TGauge等がSamplesに存在しない事があります。これはインストール時に「サンプルアプリケーション」を選択しなかった場合に起こります。後で追加したい場合には、スタートメニューから
  1. [CodeGear RAD Studio] 
  2. [RAD Studio の変更、修正、アンインストール]
  3. InstallAwareウィザードから[変更]を選択
  4. インストールする項目で"サンプルアプリケーション"を選択。
 と行って下さい。


[QuickReportとTQRChart(VCL)]

 "Delphi 2007 に QuickReport をインストール"を参考にしてください。


[RaveReport(VCL)]

 ここからDLしてインストールして下さい。


[TServerSocket/TClientSocket(VCL)]
  1. [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]
  2. コードエディタからユニット(Unit1)を削除。
  3. [コンポーネント | パッケージのインストール]
  4. [追加]ボタンを押下。
  5. "$(BDS)\bin"にある"dclsockets100.bpl"を指定。

[BDE]


 サポートは終了しているものの、利用する事は可能です。"BDE 5.2 ダウンロードサービス"を参考にして下さい。SQL-Linkドライバがインストールされない場合には、旧プロダクトのDelphiでBDEのインストーラを作成し、そちらでインストールを行ってから"BDE 5.2アップデータ"を実行するといいかもしれません。


[ユーザコンポーネントがパレットに表示されない場合]

 ユーザコンポーネントは通常、"$(BDS)\lib"にある"dclusr.dpk"に追加します。しかしながら、コンパイルを行っても再構築を行っても"インストールされませんでした"と表示され、ユーザコンポーネントがコンポーネントパレットに追加されない事があります。このような場合には、
  1. [ファイル | 新規作成 | VCLフォームアプリケーション]
  2. コードエディタからユニット(Unit1)を削除。
  3. [コンポーネント | パッケージのインストール]
  4. "CodeGear User Components"を選択。
  5. [削除]ボタンを押下。
  6. [OK]ボタンを押下。
  7. [コンポーネント | パッケージのインストール]
  8. [追加]ボタンを押下。
  9. "$(BDSCOMMONDIR)\Bpl"にある"dclusr100.bpl"を指定。
  10. [OK]ボタンを押下。
 として、パッケージの付け外しを行ってみて下さい。

 なお、Vistaに於ける"%AllUsersProfile%"は"C:\ProgramData"を指します。"C:\ProgramData\Documents"は"C:\Users\Public\Documents"へのジャンクションですので、9.では
  の、いずれかから"dclusr100.bpl"を指定して下さい。2000/XPでは"C:\Documents and Settings\All Users\Documents\RAD Studio\5.0\Bpl"となります。

Delphi (2007 以降) の環境変数

 先に"$(BDS)"やら"$(BDSCOMMONDIR)"やらの記述がありますが、IDE内ではこれらの環境変数を指定する事ができます。環境変数は、[ツール | オプション]の[環境オプション | 環境変数]で確認する事ができます。

環境変数 パス
$(BDS) %Programfiles%\CodeGear\RAD Studio\5.0
$(BDSCOMMONDIR) %AllUsersProfile%\Documents\RAD Studio\5.0
$(BDSPROJECTSDIR) %UserProfile%\Documents\RAD Studio\Projects
$(BDSUSERDIR) %UserProfile%\Documents\RAD Studio\5.0
$(DELPHI) %Programfiles%\CodeGear\RAD Studio\5.0

 標準でインストールした場合には、上記のようなパス構成になっているハズです。
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