SHARP PC-1417G の修理

SHARP PC-1417G の修理に関する記事です。




分解

精密ドライバーが一本あれば分解可能です。

工具 用途 入手先
精密プラスドライバー #1 分解用 100 円ショップ

プラスチックシャーシは 6 本のネジで外せます。右上に 1 本ネジが足りない気がするかもしれませんが、これで正常です。

右上と左下のスプリングに注意しながらプラスチックシャーシを外してください。基板は右上のネジ 1 本で固定されています。

兄弟機の PC-1445 は普通の位置にネジがあります。リセットボタンを背面から前面に持ってきた弊害だと思われます。



圧電サウンダー (スピーカー) を取り付けたいのだけれど?

一部のポケコンは BEEP 命令が用意されているにもかかわらず、圧電サウンダー (スピーカー) が取り付けられていないものがあります。そんな音の出ない機種に圧電サウンダーを実装する方法は 2 パターンあります。

PC-1417G は残念ながら後者です。兄弟機である PC-1445 には存在した部品が取り付けられていません。

パーツ 数量 備考
チップ抵抗 100KΩ 2 サイズは 1206 (3216)。抵抗セットを買っておくといいかも。
チップ抵抗 4.7KΩ 1 サイズは 1206 (3216)。抵抗セットを買っておくといいかも。
NPN トランジスタ 1 サイズは SOT-23。他機種では 2SC2812-L6 (L-6) か 2SC2412K-R (BR) が使われている。
代替品は 2SC2812-L7 (L-7)2SC2412K-Q (BQ)
圧電サウンダー 1 Φ20 程度のもの
  1. 基板だけを取り出し、画像の箇所に部品をハンダ付けします。横着をして外装に入ったまま作業を行なうとケースを溶かしかねないので注意。
  2. 画像の場所へ圧電サウンダーをハンダ付けします。

  3. プラスチックシャーシ側に両面テープを貼って圧電サウンダを取り付けます。基板側はポリイミドテープ等で絶縁しておきます。

取付作業が終わったら "BEEP 1" を実行して確認してください。

電極 リード線 基板 圧電サウンダ
プラス 右側 内側
マイナス 左側 外側

※圧電サウンダの増設にペリフェラルコネクタ (11 ピン) を使う手法はオススメしません。

See also:



メモリ増強

オリジナルの SHARP PC-1417G のメモリは 8KB ですが (MEM=7372)、16KB 化する事が可能です。


概要

PC-1417G のメモリ増強の概要については HFD02642 さんの記事にあります。


メモリ購入

メモリは秋月電子から購入しました。購入時価格は 1 個 40 円でした。失敗を考えて最低でも 2 個購入したほうがいいかと思います。私はキリのいい数字になるように 5 個購入しました。

32KB の SRAM です。8KB 分を利用します。


メモリ交換

メモリ増設の手順は次の通りです。事前に基板だけにしておいてください。

  1. 電池ホルダの右側に空きパターンが見えます。
  2. 〇印の箇所をハンダブリッジします。上から左・右・左です。
  3. SRAM をハンダ付けします。左下が 1 番ピンです (凹みが左)。
  4. 1 番ピン (A14) と 28 番ピン (VDD) にジャンパーを飛ばします。
  5. すべての作業が終わった所です。
  6. 電源を入れ (RUN モード)、MEMENTER とタイプしてください。15564 が表示されれば 16KB 化成功です。

簡単な BASIC プログラムを登録してエラーにならなければ大丈夫です。疑り深い人は、&2100 に POKE で値を書き込んで、

POKE &2100, 123

PEEK で確認してみましょう。

PEEK &2100

これで大きなプログラムを実行できるようになりますね。



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