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トピック: ZeosDBO で Firebird に接続する
DEKO
管理者
投稿数: 2691
ZeosDBO で Firebird に接続する
on: 2013/08/27 21:05 Tue

コードで書くとこんな感じです。

uses
..., ZConnection, ZDataset;

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
var
DBC: TZConnection;
QRY: TZQuery;
begin
DBC := TZConnection.Create(Self);
QRY := TZQuery.Create(Self);
try
// TZConnection
DBC.Database := '127.0.0.1:C:\FB_TEST\DATA.FDB';
DBC.User := 'SYSDBA';
DBC.Password := 'masterkey';
DBC.Protocol := 'firebird-2.1';
with DBC.Properties do
begin
Values['codepage'] := 'UNICODE_FSS';
Values['dialect' ] := '3';
end;
// TZQuery
QRY.Connection := DBC;

DBC.Connect;
if DBC.Connected then
begin
QRY.SQL.Text := 'SELECT * FROM TBL_DETAIL';
QRY.Open;
while not QRY.Eof do
begin
// ...
QRY.Next;
end;
QRY.Close;
DBC.Disconnect;
end;
finally
QRY.Free;
DBC.Free;
end;
end;

 
fbclient.dll を GDS32.DLL にリネームする必要はありません。Zeos.inc 中で FIREBIRD_STRICT_DLL_LOADING が指定されていると、以下の名前の DLL を読みに行きます (Protocol: DLL 名)。

  • interbase-6: gds32.dll
  • firebird-1.0: gds32.dll
  • firebird-1.5: fbclient15.dll
  • firebird-2.0: fbclient20.dll
  • firebird-2.1: fbclient21.dll
  • firebird-2.5: fbclient25.dll
  • firebirdd-1.5: fbclientd15.dll (Firebird Embedded Server 1.5)
  • firebirdd-2.0: fbclientd20.dll (Firebird Embedded Server 2.0)
  • firebirdd-2.1: fbclientd21.dll (Firebird Embedded Server 2.1)
  • firebirdd-2.5: fbclientd25.dll (Firebird Embedded Server 2.5)

指定されていなければ、Protocol が (Firebird の) 何であっても以下の名前の DLL を読みに行きます。

  • Firebird Super / Classic Server: fbclient.dll
  • Firebird Embedded Server: fbclientd.dll

※ デフォルトでは FIREBIRD_STRICT_DLL_LOADING はオフです (ピリオドでコメントアウトされています)。

Properties に渡せるパラメータは以下の通りです。

  • codepage=<Firebird で使える文字コード名>
  • createNewDatabase=<DB 作成 SQL 文 (CREATE DATABASE)>
  • dialect=<ダイアレクト>: 1, 2 または 3。通常は 3。
  • RoleName=<ロール名>
  • hard_commit=[yes,no]: yes だとハードコミット (明示的コミット)、no だとソフトコミット (暗黙的コミット)

詳しくは /doc/html フォルダ内の parameters.html を参照してください。但しこのドキュメントは古い (2008/05 時点) ので、正確な仕様についてはソースコードを確認する事をオススメします。

個人的には Interbase / Firebird なら DBX でも FireDAC でもなく「IBX でいいやん」と思ってしまいます。ZeosDBO は "Pro 版 +PostgreSQL" とかそっちの接続に使うのがいいのかな?と思っています。Ent 以上なら FireDAC がありますしね。

DEKO
管理者
投稿数: 2691
Re: ZeosDBO で Firebird に接続する
on: 2015/01/19 02:41 Mon

最近の Zeos は SJIS_0208 な DB を開くと文字化けします。これは SJIS_0208 の変換に何故か EUC-JP が使われているからです。
http://sourceforge.net/p/zeoslib/tickets/115/

また、BLOB でサブタイプが -1 (ユーザ定義) のフィールドはエラーになります。
古い Interbase / Firebird ではユーザ定義の BLOB のサブタイプは -1 が推奨されていたのですが…。
http://sourceforge.net/p/zeoslib/tickets/111/

そして最新の Zeos は Firebird 1.5 以前に接続するとエラーを連発します。これは Zeos が内部的に TRIM() を使っているからです。
(Firebird 1.5 以前には TRIM() 関数は存在しない)
http://zeoslib.sourceforge.net/viewtopic.php?t=19875

古い Firebird から新しい Firebird までをカバーするのであれば、Zeos 7.1.2 を修正するのが最も簡単です。

  • ZDbcInterbase6Utils.pas
  • ZPlainFirebirdDriver.pas

2つのファイルを修正してください。

[ZDbcInterbase6Utils.pas]
    blr_blob, blr_blob2:
begin
case SqlSubType of
{ Blob Subtypes }
{ types less than zero are reserved for customer use }
isc_blob_untyped: Result := stBinaryStream;

{ internal subtypes }
isc_blob_text: Result := stAsciiStream;
isc_blob_blr: Result := stBinaryStream;
isc_blob_acl: Result := stAsciiStream;
isc_blob_ranges: Result := stBinaryStream;
isc_blob_summary: Result := stBinaryStream;
isc_blob_format: Result := stAsciiStream;
isc_blob_tra: Result := stAsciiStream;
isc_blob_extfile: Result := stAsciiStream;
isc_blob_debug_info: Result := stBinaryStream;

{ ADD DEKO BEGIN }
else
{ User defined subtypes}
Result := ZDbcIntfs.stBinaryStream;
{ ADD DEKO END }
end;
end;

 

[ZPlainFirebirdDriver.pas]
  { MOD DEKO BEGIN }
// Self.AddCodePage('SJIS_0208', CS_SJIS_0208, ceAnsi, zCP_EUC_JP, '', 2); {Japanese}
Self.AddCodePage('SJIS_0208', CS_SJIS_0208, ceAnsi, zCP_SHIFTJS, '', 2); {Japanese}
{ MOD DEKO END }

 
Zeos 7.1.3 以降には TRIM() の問題があるため、上記の修正を行っても Firebird 1.5 以前のサーバに接続すると問題が発生します。

DEKO
管理者
投稿数: 2691
Re: ZeosDBO で Firebird に接続する
on: 2015/01/19 17:15 Mon

最新の Zeos では緩和されているようですが、少し前の Zeos は結果セットを異常にキャッシュします。
これの何が問題かと言いますと、

while not EOF do
begin
...
Next;
end;

 
このようないたって普通のコードを書いただけでメモリを大量に消費します。これは BLOB フィールドを持つテーブルを読み込んだ場合に顕著で、青天井でキャッシュするためメモリ不足に陥ります。タスクマネージャでメモリ増加を観察してみてください。

回避するには Firebird の FIRST SKIP を使って部分的に結果セットを処理します。

[Firebirdでの補足事項 | 取得行数の制限、取得開始行指定:FIRST,SKIP (Firebird Wiki)]
http://firebirdwiki.jp/index.php?SELECT

…DBGrid?そんなものを使ったら死ねますよ (^^;A

DEKO
管理者
投稿数: 2691
Re: ZeosDBO で Firebird に接続する
on: 2015/10/29 04:18 Thu

Zeos で Firebird のシステムテーブル (RDB$) を操作する場合には、ClientCharSet を 'NONE' にしなければならない事があります。
例えば RDB$FUNCTIONS テーブルは以下のようになっています。

No.     名前                    型                              文字コード                      
1 RDB$FUNCTION_NAME (RDB$FUNCTION_NAME) CHAR(31) CHARACTER SET UNICODE_FSS
2 RDB$FUNCTION_TYPE (RDB$FUNCTION_TYPE) SMALLINT
3 RDB$QUERY_NAME (RDB$FIELD_NAME) CHAR(31) CHARACTER SET UNICODE_FSS
4 RDB$DESCRIPTION (RDB$DESCRIPTION) BLOB CHARACTER SET UNICODE_FSS
5 RDB$MODULE_NAME (RDB$FILE_NAME) VARCHAR(255)
6 RDB$ENTRYPOINT (RDB$EXTERNAL_NAME) CHAR(31)
7 RDB$RETURN_ARGUMENT (RDB$FIELD_POSITION) SMALLINT
8 RDB$SYSTEM_FLAG (RDB$SYSTEM_FLAG) SMALLINT

 
普通、システムテーブルのフィールドは UNICODE_FSS の VARCHAR で構成されていますが、RDB$ENTRYPOINT は 型が CHAR() で、RDB$MODULE_NAME と RDB$ENTRYPOINT の文字コードは何故か NONE です。

これの何がマズいかを ClientCharSet = UTF8 の場合で考えてみます。RDB$FUNCTION_NAME 等は文字コードが UNICODE_FSS なので、読みだした時には UNICODE_FSS -> UTF8 変換が行われて正常に値を読みだせます。問題は NONE です。NONE フィールドは ClientCharSet = UTF8 なので無理矢理 UTF-8 で読みだされます。

この時、NONE フィールドの 1 文字構成バイトは 1 なのですが、UTF8 は 4 なので、CHAR(31) のフィールドは 31 / 4 = 7 となり、7文字で切り詰められてしまいます。

おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos
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おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos, おのれ Zeos

この件を回避するには、システムテーブルを操作する場合には ClientCharSet を 'NONE' に変更します。Zeos は ClientCharSet = NONE の場合、内部的な文字コード変換を行いません。そしてシステムテーブルの操作が終わったら ClientCharSet を元に戻しておきます。

この件に関してですが BLOB で読み込んだり AsBytes で読んでも結果は変わりません。フィールドにアクセスした時点で内部的な文字コード変換は終わっているからです。CAST() も考えてみましたが、確か文字コード変換のために使う事はできなかったと思います (少なくとも Firebird の全バージョンで使える方法はなかったように記憶しています)。NONE を AsBytes で読んだ時は生データ (バイナリ) を返して欲しいのですが…。

システムテーブルの (少なくとも CHAR 型の) NONE だけは ClientCharSet をデフォルトとみなして変換してはいけないのです。普通のテーブルのデータは変換しても問題ないと思いますけれど。

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