ユニット出力ディレクトリ:
簡単に言えば *.dcu の出力先です。
出力ディレクトリ:
簡単に言えば *.exe 等の生成されたバイナリの出力先です。
$(Platform) 環境変数は Win32 / Win64 等を表し、$(Config) / $(Configuration) 環境変数は Release / Debug 等を表しています。以下にそれぞれのバージョンで使える標準的な環境変数を記載しておきます。
XE 以降:
.\$(Platform)\$(Config)
※ デフォルトです。
2010 / 2009:
.\$(Config)
※ デフォルトでは空です。
2007:
.\$(Configuration)
※ デフォルトでは空です。
2006 以前:
(手動で指定)
※ デフォルトでは空です。
※ フォルダは存在していなくてはなりません。
ユニット出力のみをフォルダを上記に指定すれば、*.dcu 等だけを隔離する事ができ、ファイルがとっ散らかるのを防ぐ事ができます。XE の場合にはマルチプラットフォームではないので .\$(Config) だけでもいいと思います。
ユニット出力ディレクトリを別フォルダに分ける利点は、コンパイルしなくていいものまで再コンパイル対象になるのを防ぐ事ができるという点です。ユニット出力先がプロジェクトフォルダ直下の場合にデバッグビルドすると *.dcu ができますが、これはデバッグビルド用 dcu なので、リリースビルドでコンパイルする時にはすべてのファイルが再コンパイル対象となってしまいます。
出力ディレクトリを別フォルダに分ける利点ですが、XE 以降の場合には、ビルドグループを指定できるので、デバッグビルドとリリースビルドを一気に作成できます。XE2 だとマルチプラットフォームなので、Windows の話に限定しても、32bit バイナリと 64bit バイナリを一気に生成する事ができます。プロジェクトフォルダに EXE を出力する設定だと、必ず二回はビルドしなくてはなりません (32bit バイナリと 64bit バイナリの出力先が同じなので上書きされてしまう)。
ビルドグループの詳細については以下をご覧下さい。
[プロジェクトマネージャに追加された機能]
http://ht-deko.minim.ne.jp/delphiforum/?vasthtmlaction=viewtopic&t=260
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