Raspbian

Raspbian に関する記事です。



Raspbian

Raspbian は Debian をベースにして作られた Raspberry Pi 全モデルの公式オペレーティングシステムです。

デスクトップ環境としてカスタマイズされた LXDE が採用されており、これは PIXEL (Pi Improved Xwindows Environment, Lightweight) と呼ばれています。


必要なもの

Raspbian のインストールには、以下のものが必要です。


インストール

Raspbian のインストールには二つの方法があります。NOOBS は OS インストーラで、これを使って Raspbian や他の OS をインストールできます。もう一つの方法は OS イメージを直接 microSD に書き込む方法です。確実性を求めるなら、時間は掛かりますが NOOBS でインストールした方がいいと思います。


インストーラを使ったインストール

  1. Raspberry Pi のサイトへ行き、ダウンロードページに移動する。
  2. NOOBS を選択する。
  3. Torrent が使えるのなら Torrent を使って DL する。Torrent が使えないのなら、ミラーサイトから DL した方が早い。NOOBS を DL する。
  4. アーカイブを適当な場所に解凍する (当方が DL したのは NOOBS_v2_8_1.zip)。
  5. 解凍したファイルをすべて microSD カードにコピーする (microSD カードは事前に FAT32 でフォーマットしておく)。
  6. USB キーボード / マウス、HDMI ディスプレイを接続し、microSD カードを Raspberry Pi に挿入して起動する。
  7. インストーラが起動したら、Raspbian にチェックを入れ、[インストール] ボタンを押すとインストールが開始される。

    画面下部で言語とキーボードを日本語に切り替える事ができるが、切り替えなくても構わない。
  8. インストール完了後に再起動を行う。
See Also:


ディスクイメージを使ったインストール

  1. Raspberry Pi のサイトへ行き、ダウンロードページに移動する。
  2. RASPBIAN を選択する。
  3. Torrent が使えるのなら Torrent を使って DL する。Torrent が使えないのなら、ミラーサイトから DL した方が早い。RASPBIAN STRETCH WITH DESKTOP を DL する。
  4. アーカイブを適当な場所に解凍する (当方が DL したのは 2018-04-18-raspbian-stretch.zip)。
  5. 解凍したイメージファイル (2018-04-18-raspbian-stretch.img) を Etcher 等で microSD カードに書き込む。
  6. OS イメージが書き込まれた後にフォーマットするか聞いてくるが、これはフォーマットしてはいけない。[キャンセル] ボタンを押す。
  7. USB キーボード / マウス、HDMI ディスプレイを接続し、microSD カードを Raspberry Pi に挿入して起動する。
See Also:


セットアップ

日本語化等の設定を行います。


言語の設定

Raspberry Pi Desktop の各種設定はアプリケーションメニュー (ラズベリーアイコン) から [Preferences | Raspberry Pi Configuration] で行います。

言語に関する設定は [Localisation] タブにあります。

ロケール

タイムゾーン

キーボード

Wi-Fi の国設定

再起動

設定を有効にするために再起動します。


システムのアップデート

システムのアップデートを行います。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get dist-upgrade
$ sudo apt-get autoremove
$ reboot

最後に再起動します。


日本語フォントのインストール

追加の日本語フォントをインストールします。NOTO, IPA, IPAEX, TAKAO をインストールしておきます。

$ sudo apt-get install fonts-noto fonts-ipafont fonts-ipaexfont fonts-takao

 See Also:


UI フォントの変更

デスクトップの何もない所を右クリックし [デスクトップの設定] を選択 (またはアプリケーションメニューから [設定 | Appearance Settings] )。

[System] タブの [Font] を Noto Sans CJK に変更 (フォントの種類は任意です)。

一旦再起動しないとフォントが正しく反映されません。

$ reboot

IM (入力メソッド)

IM フレームワーク Fcitx と Google 日本語入力のオープンソース版である Mozc を導入します。

$ sudo apt-get install fcitx-mozc
$ reboot

一旦再起動すれば IM が使えるようになります。設定は特に必要ありません。


ディスプレイの黒枠を消す

ディスプレイの四辺に黒枠がありますので、これを消します。

raspi-config での設定

  1. raspi-config を起動する。
    $ sudo raspi-config
  2. 7 Advanced Options を選択。
  3. A2 Overscan を選択。
  4. Would you like enable compensation for displays with overscan? と尋ねられるので <いいえ> を選択。
  5. [Finish] で抜けようとすると...
  6. Would you like to reboot now? と尋ねられるので <はい> を選択。

GUI での設定

  1. アプリケーションメニュー (ラズベリーアイコン) から [設定 | Raspberry Pi の設定]。
  2. [システム] タブのオーバースキャン を [無効] に設定。

小さなタッチスクリーン付き液晶ディスプレイは枠周辺が反応しないので、黒枠のまま使った方がいいと思われます。

なお、/boot/config.txt を編集し、disable_overscan をコメントアウト / アンコメントしても同じ効果が得られます。


ディスプレイの解像度を変更する

ディスプレイの中には解像度を変更できるものがあります。

raspi-config での設定

  1. raspi-config を起動する。
    $ sudo raspi-config
  2. 7 Advanced Options を選択。
  3. A5 Resolution を選択。
  4. 希望する解像度を選び、<了解> を選択。
  5. The resolution is set to xxxxxx と表示されるので<了解> を選択。
  6. [Finish] で抜けようとすると...
  7. Would you like to reboot now? と尋ねられるので <はい> を選択。

GUI での設定

  1. アプリケーションメニュー (ラズベリーアイコン) から [設定 | Raspberry Pi の設定]。
  2. [システム] タブの解像度 にある [解像度を設定] ボタンを押下。
  3. 希望する解像度に変更。

「なんだかアスペクト比がおかしいな?」と思ったらこの設定を行ってみてください。


VNC サーバーを有効にする

VNC サーバーは既にインストールされているので、有効にするだけです。

raspi-config での設定

  1. raspi-config を起動する。
    $ sudo raspi-config
  2. 5 Interfacing Options を選択。
  3. P3 VNC を選択。
  4. Would you like the VNC Server to be enabled? と尋ねられるので <はい> を選択。
  5. The VNC Server is enabled. と出て VNC サーバーが有効化される。[了解] を押して抜ける。

GUI での設定

  1. アプリケーションメニュー (ラズベリーアイコン) から [設定 | Raspberry Pi の設定]。
  2. [インターフェイズ] タブのVNC を [有効] に設定。

ログイン ID / PASS はデフォルトで pi / raspberry です。

See Also:


SWAP の拡張

SWAP を大きめに設定しておかないとイロイロ不安定になる事があります。

  1. /etc/dphys-swapfile を編集する。
    $ sudo nano /etc/dphys-swapfile
  2. CONF_SWAPSIZE の先頭に # を付けてコメントアウトし、CONF_SWAPFACTOR の先頭の # を取り (アンコメント)、CONF_MAXSWAP の値を空にする。
    #CONF_SWAPSIZE=100
    CONF_SWAPFACTOR=2
    CONF_MAXSWAP=
  3. 設定を反映する。
    $ sudo /etc/init.d/dphys-swapfile restart
    

この設定により、搭載 RAM の 2 倍のサイズのスワップファイル (/var/swap) が使われるようになります。Raspberry Pi 3 Model B で 2GB のスワップファイルになります。

microSD カードの容量が少ないのであれば、CONF_SWAPFACTOR の値を 1 にしたり (1GB)、CONF_SWAPSIZE の値を 500 にしてみてください (500MB)。

  1. /etc/dphys-swapfile を編集する。
    $ sudo nano /etc/dphys-swapfile
  2. CONF_SWAPSIZE の値を 500 に変更する。
    CONF_SWAPSIZE=500
    #CONF_SWAPFACTOR=2
    CONF_MAXSWAP=2048
  3. 設定を反映する。
    $ sudo /etc/init.d/dphys-swapfile restart
    

上記はスワップファイル 500MB の設定です。


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